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PAの役割とは?


ライブにおけるPAの役割とは何でしょうか?

私は出演者が表現しようとしている音楽を、ベストな状態で演奏できる環境をつくる事であると捉えております。いい音を出すというよりは、いい環境つくりに焦点を置いております。そして出演者が意図している音のイメージをPAを通してお客さんに伝えるというのが主な役割だと考えてます。

私にとっていい音とは、エネルギーレベルが高く、感情に訴える影響が大きい音と考えていて、それは、演奏者がその人らしさを最大限に引き出している結果(=いい演奏している状態)として自然とでてくるものであると思ってます。

PAでつくる音が良くても、出演者がやりにくい状況で演奏していると、いい音楽を引き出しているとはいえないでしょう。いい演奏ができる環境が整っていれば自ずと音楽もよくなっているはずです。いい音はいい演奏の後にやってくるものなのでステージの中の環境は非常に重要であると、そして小規模クラスのPAオペレーターでフロントからモニターを返すシステムをとっているならば、モニターの音に70%、外音に30%のエネルギーを費やすくらいが丁度よいのではないでしょうか。

いい音よりもいい演奏の方が遥かに人の感情を揺さぶるエネルギーがあるはずだと捉えてます。お客さんもいい音よりもいい音楽を聴きにきているはずだと捉えてます。PA主体で音を作っていくのではなくあくまで演奏者がやりやすい環境を優先するのが良いのではないでしょうか。一般的にいい音ではないにしても演奏者本人が気持ちよく演奏しているならばそちらを優先する方が結果としていい音楽に繋がると考えます。

PAの準備にあまりに時間がかかりすぎて、演奏者が待ちくたびれたり、リハーサルの時間が少なくなったりしている環境は、本末転倒ですよね。サウンドチェックは可能な限り短くするのが良いのではないでしょうか。それには入念な仕込みと経験、知識が必要だと思います。そして、様々なシュミレートも事前にしておく事も重要です。いかに入念に仕込みをするかにどれだけエネルギーを費やすか、具体的には主にフロントとモニターのチューニングに重点を置く事が重要である考えてます。

PAオペータの存在を感じさせなくするくらいにリラックスして自然に演奏しているというのがベストな状態ではないかと考えております。演奏者も、お客さんもPAがあたかも無い様ような錯覚おこすような気持ちになっているのが、そういった状態であると言えるのではないでしょうか。
演奏者としていろんなスペースで演奏もさせていただいて、PAオペレーターと出演者の関係性を両面からよく考えるのですが、やはり、いい音楽を引き出すという所にフォーカスしていれば、出演者との関係も自ずとスムーズになるのではないかと痛感しています。そしてPAという役割の重要性を再確認しております。

|10:39 PM |
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