山嶺


CDジャーナル

藤井郷子オーケストラには、東京、NY、神戸とさまざまなかたちがあるが、これは主に名古屋のミュージシャンが集まった名古屋バージョン。開かれた 音楽コミュニティとでも言いたいオケだが、それはこの音楽自体が主張する世界でもあろう。グローブ・ユニティ、ジョージ・ラッセルなどさまざまなオケをこ こから想起するのは、もっぱら私の勝手というものだが、そうした広がりを今、藤井郷子が手にしているのは、やはりすごいことだと思う。総勢16名の八方に 広がる音は何とも壮観で、まさしくオケの原点。

( 2008年5月号)

DISC UNION

他にもニューヨーク、東京、神戸など各地に自身のオーケストラを持つ藤井郷子。本作は名古屋のオーケストラによる三作目。名古屋のオーケストラの特 色として挙げられるのは、彼女のプロジェクトにしては珍しくギターのいる点。ジャズ、フリー、そしてロックをも呑み込んだ型破りのオーケストラによる痛快 な3rdアルバム!