2010 年6月 09 日 のブログ

 

インプロ思考法その13(メカニックタイプについて)


「即興演奏は思考法が全てだ!!! 」

〜あなたブランドの音を引き出す最強のインプロ思考法!! 〜


このような連載をするきっかけは、ここ数年よくライブの時に、即興演奏はどうやってやればよいのですか? どんな練習してますか?演奏中何を考えてますか?どうやって終わるのですか?などの質問を受ける事が多くなってきていて、何かそれに対して役立つような答えを発言する必要性がでてきたからです。
即興演奏に対して興味をもっている方が増えていると思います。ただ何をどうやってすればよいか分からない、やってはみたがこれでいいのかどうか判断できない、面白みがよく分からない等々の理由で、楽しめない方も多いのではないでしょうか。

即興はどうやってやればいいですか?私はいつもこう答えてました。

「何でもよい」更に付け加えて

「自分らしさがでていれば、何でもよい」

と答えてました。端的に言うとこれだけだと最初から思っていて今日にいたってます。

人々は何故、音楽を必要としているのでしょうか?

「感情を変えるエネルギーがある」からだと思ってます。

楽しい気持ちになりたい、ワクワクしたい、落ち着いた気持ちになりたい、安らぎを感じたい、怒りを発散させたい、自由を感じたい、躍動感を感じたい、希望を感じたい、勇気を感じたいなどなど。

突き詰める所は、音楽によって何らかの感情を変えたいという願望があるから、音楽を必要としているのではないでしょうか。

では感情を変えるにはどうすればよいですか?

その人のその人らしさが、最大限にでている時に、心を動かす何かを感じるのではないでしょうか。技術や経験、実績なども必要かもしれませんが、それは表面にでてくる上澄みであって、その土台となっているその人の良さに何らかを感じているのではないでしょうか。

だから、

「何でもよい」
「自分らしさがでていれば、何でもよい」

と思ってます。そして、その自分らしさをより明確にするのに有効な一つの考え方が、これまで述べてきたタイプ分けではないかと思ってます。

さて本日は8つめのタイプメカニックについて書いていきます。

メカニック

「よりよいシステムを編み出す」

根気があり、何かを作るときには、できるだけ長持ちするように作ります。完璧主義者のため、常に自分のシステムの改善すべき点を探し、さらに洗練させようとします。そのため、効率化に専念することで強よみを発揮する。

メカニックの強み
創造力に富む、完璧主義者、細かいところに気を配る、物事をうまく完成させる、すばやく手直しができる、システムの中の効率の悪い部分を見つけられる
単純化して複製する

メカニックの弱み
打ち解けず、人と距離を置く、コミュニケーションの取り方を誤り、摩擦を起こすことがある
組織立っていて、融通が利かないことが多い、小さなことにばかり目が向いて、全体の変化を見過ごすことがある、完璧にすることにこだわり、変更をすんなり受け入れないことがある

吉田達也さんは、その卓越したメカニカルなドラミングで、世界中で活躍されている方です。現代音楽、プログレ、アバンギャルドの美味しい所をセンスよく組み合わせて、確固たるスタイルを築いております。言い方を変えれば、これまでに存在している音楽である現代音楽、プログレ、アバンギャルドの良い所を抽出し、自らのセンスで改善し、新しい吉田達也システムを構築していると言えるのではないでしょうか。アプローチとしては少ない音で、タイミングを重視したグルーブをつくるというより、壮絶な音数とメカニカルなフレーズで圧倒していくというスタイルで、存在感をだしていると言えると思います。

コンピューターを駆使して、ライブレコーディングをし直ぐにミックスできるような状況を整えていたり、スタジオレコーディングスタイルも各個人がそれぞれスタジオで録音したものをデータでやり取りして、完成させるなど非常に効率的な手法をとっていたりします。システム改善や効率を優先している事が伺われます。メカニカルなアプローチですよね。焦点をあてている所には、極限まで細かくこだわり、それ以外の所は結構ざっくりといった印象も受けております。完璧主義でありがら、けっこう大雑把な面もあるという二面性を持ち合わせているのではないでしょか。
このようなメカニカルなアプローチを好んで追求できる才能がもっとも優れているのが、このメカニックというタイプではないかと思います。即興演奏においては、音数とメカニカルなアプローチを生かして奇数分解的な効果をだしたり、音のアイデアをより具体的かつ、システマティックに構築していく才能を持ち合わせているのではないかと感じてます。イメージ、雰囲気を重視するというよりはどちらかというと数字的なアプローチを好むという印象があります。

さてこれまで8つのそれぞれのタイプの特徴を書いてきましたが、自分のスタイルを構築する何らかの手立てになっていれば幸いです。

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